揖斐郡にある、ますだ歯科です。

意外かもしれませんが、インプラント治療後に後悔されたことのある方は少なくありません。

機能性も審美面も優れたインプラントですが、なぜ後悔される方がいるのかや、後悔しないためにできることはあるのかなどご紹介していきます。

目次

やらなきゃよかったと後悔した例

インプラント治療後に後悔する理由には様々あります。

治療費は高額で手術も必要になるため、些細なトラブルでも後悔する理由になっているのかもしれません。

治療前にしっかり相談を重ねたとしても後悔するケースもあるようです。

実際どのような例があるのか見て行きましょう。

 

1、腫れや痛み、痺れが続く

稀ではありますが、インプラント術後に腫れや痛み、痺れが長く続くこともあります。

通常では術後23日程度が腫れ、痛み、痺れのピークと言われており、長くても一週間あれば治ります。

しかし、2週間以上続く場合もあり、この場合は細菌感染の可能性が考えられます。

術後に不十分な衛生管理を行なっていたり、止められているにも関わらず喫煙や飲酒をしてしまい、それが原因となって引き起こされる場合もあります。

その他にも、手術時に下歯槽神経を傷つけてしまった場合に痺れや麻痺といった症状が現れます。

 

2、インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、インプラントによる歯周病のことで、インプラント治療後に誰でも起こる可能性のある病気です。

定期的なメンテナンスや日々のブラッシングを怠ることで細菌感染を起こし自覚症状なく進行してしまいます。

インプラント周囲炎は怖い病気で、インプラント体を支えている骨の周囲を溶かし、骨がインプラント自体を支えることができなくなります。最悪脱落する場合もあります。

 

3、被せ物が取れた

インプラントは大きく分けて2つのタイプがあります。

1、インプラントとアバットメントが一体になっている1ピースタイプ

2、インプラントとアバットメントが独立していてネジで連結するタイプの2ピースタイプ

この2種類存在します。

被せ物が早期に取れてしまうトラブルはどちらかと言えば2ピースタイプのインプラントに多く、連結しているネジが緩み被せ物が取れることが稀にあります。

他では、噛み合わせが合っておらずインプラントに負担がかかっている場合はあえて何らかのトラブルが起きた際にわざと被せ物が取れる強さで装着しておく場合もあります。

 

4、インプラントが出っ歯に見える

機能面も審美性も兼ね備えたインプラント治療ですが、歯を支えている骨や歯肉の状態によっては歯が長く見えてしまうなど想定していたような美しさが目指せない場合もあります。

特に前歯のインプラントは難しく、目立ちやすい歯なので埋め込む方向や角度が少しでもズレてしまうと出っ歯に見えたり、被せ物自体の形や厚みによって出っ歯に見える場合があり、容姿に悪影響を与える可能性もあります。

 

5、そもそも治療が失敗している

インプラントを顎の骨に埋めるには方向や角度が適切でなければなりません。

そのため手術前には事前に必ずさまざまな検査を行ない、綿密に治療計画を立てます。

しかし、この治療計画にミスがあるとインプラントと骨がうまく結合しなかったり、痛みや麻痺、出血を引き起こす場合があります。

しっかりと信頼できる歯科医院を選び、治療や検査機器が充実しているかも選ぶ判断材料にしましょう。

 

6、インプラントと骨がうまく結合していない。

5、そもそも治療が失敗している」でもお伝えしたインプラントを埋入する方向や角度どによって結合しにくくなる以外にも、習慣的な喫煙も大きく影響を与えます。

インプラント術後の喫煙は歯肉の治りを遅らせ、抵抗力を弱らせる作用があります。

どうしても禁煙が出来ないと言う方は、インプラントは不向きです。

 

7、インプラントが上顎洞に入り込んでしまった

上顎の骨の上部には上顎洞(副鼻腔)と呼ばれる骨の空洞があり、特に上の奥歯は上顎洞のすぐ下に存在し、骨がもともと薄くなっています。

もし、埋入時にインプラントが突き抜け、この上顎洞に入り込んでしまった場合、蓄膿症や副鼻腔炎のような症状を起こす可能性があります。

サイナスリフトやソケットリフトと言った計画的に上顎洞に入れ込む場合は問題ありませんが、計画的に治療を行なったとしてもトラブルが絶対に起きないという訳ではなく、起こる可能性があることは知っておきましょう。

 

8、トラブルに歯科医院が対応できない

これは実際に患者さんから相談も来ますが、引越しなどで転院が必要になったり、治療を行なった歯科医院が閉院した場合に起こるトラブルです。

特に閉院の場合、インプラント治療を行った時の情報(治療計画、インプラントメーカー・製品情報)がないケースもあり、転院先の歯科医院から対応自体断られてしまう場合があります。

たとえインプラントメーカーが判明したとしても、歯科医院によって取り扱っているインプラントのメーカーは異なっており、マイナーなインプラントメーカーの製品だった場合、取り扱っている歯科医院が限られるため、探しても対応できる歯科医院がなかなか見つからないこともあります。

その他には、インプラント治療に保証制度を設定している歯科医院が多く存在しますが、この保証制度の内容は歯科医院によって異なるので、別の歯科医院では保証対象外になることも多くあります。

 

後悔しないために出来ることは?

インプラント治療後の後悔と言っても理由は様々あることが分かったと思います。

中にはインプラント治療を行う歯科医師の技術や経験、知識の未熟さによって起こるトラブルもありますが、どちらかと言えば治療自体が原因ではなく、患者と歯科医師のコミュニケーション不足や日々のセルフケアや定期的なメンテナンスを怠ったり、注意するべき点を疎かにしてしまうことで後悔している傾向にあります。

後悔しないためには治療計画や注意点、起こる可能性のあるトラブルを事前にしっかり説明してくれる歯科医院を見つけることも重要ですが、

どれだけ丁寧に説明してくれたとしても、認識の食い違いは起こる可能性があります。

食い違いを避けるためにも自身でインプラントについての知識を持つようにし、どんな些細なことでも質問するようにしましょう。

この記事を通して、インプラント治療のトラブルを事前り理解し、少しでもインプラント治療で後悔する方が減ってくれれば嬉しく思います。

ますだ歯科