揖斐郡にある、ますだ歯科です。

フッ素配合の歯磨き粉は多く販売されており、歯科医院でもフッ素塗布といった治療が行われています。

フッ素と聞くと、虫歯予防のイメージが強く、特にお子様は定期的にフッ素塗布を行なっているのではないでしょうか?

しかし一方で、「フッ素って大丈夫?」「人体に悪影響はないの?」と心配されている方もいるのではないでしょうか?

そこで今回はフッ素について詳しくお話ししていきます。

目次

実際フッ素は危険なの?

結論からお伝えすると歯科医院で行われるフッ素塗布や、フッ素配合の歯磨き粉などは正く使用されていれば全く心配する必要はありません。

しかし、危険視されている元素のフッ素自体は猛毒ですが、フッ素は単体元素を酸化し、すぐにフッ化物を作ります。

つまり、猛毒である元素のフッ素単体ではほとんど存在していません。

現に虫歯予防で使われているフッ素というのはフッ化ナトリウムのことで、フッ化物です。

フッ化ナトリウムはそのまま粉末の段階では薬事法で劇薬と定められています。ただし、これを濃度1%以下にしたものは薬として扱われます。

中毒症状は大丈夫?

虫歯予防のためのフッ素(フッ化物)は正く使用されていれば全く心配する必要はないとお伝えしましたが、もちろん注意点はあります。

それは、適量を適切に使用するといった点です。薬も摂取し過ぎれば

毒となり、水でさえ摂り過ぎれば中毒があるように、どんなものも摂り過ぎれば人体へ悪影響を及ぼします。

これはフッ化物も同じで、フッ化物の場合、一度に大量摂取してしまうと中毒を起こします。

急性中毒としては下痢や嘔吐、痙攣といった症状がみられ、慢性中毒の場合は歯のフッ素症といったものがあります。これは歯が骨の中で生成されている段階でフッ化物を過剰摂取することで歯の色や形に異常がみられるようになります。

しかし、虫歯予防としては歯の表面に使用しているだけなので大量に体内に取り込む機会はありません。

中毒症状の発現量は2~4mg /kgと言われています。イメージでお伝えすると4~5歳の子供が子供用のフッ素配合歯磨き粉を丸々1本飲むといったイメージです。そんなことはまずないのではと思います。

※ただし、フッ素配合濃度の強い歯磨き粉もあるので、誤って飲み込まないよう注意はしておきましょう。

海外ではフッ素が禁止されている?

ヨーロッパやアメリカといった国でフッ素禁止というワードが出てきていますが、これはPFAS(ピーファス)という4,700種を超える有機フッ素化合物のことで有機フッ素化合物は世界中で禁止や規制が行われています。

虫歯予防に使用されているのは無機フッ素化合物になるため、全くの別物です。フッ素の全てが禁止というわけではなく、歯科医院でのフッ素塗布や歯磨き粉への配合としては広く使用されています。

まとめ

いかがだったでしょうか?

フッ素が危険というイメージはあるかもしれませんが、虫歯予防にはフッ素は最適であり、世界中で最も一般的に使用されています。

もちろん適量を適切に使用するといった注意点はありますが、誤って大量に飲み込むなんてことはまずないと思います。

フッ素=怖いといったイメージだけで、虫歯予防のためのフッ素を避けるのはやめましょう。特にお子様の歯「乳歯」は永久歯に比べて虫歯になりやすく、進行しやすい特徴があります。しっかりフッ素を活用して予防を行うことをおすすめします。

ますだ歯科