揖斐郡にある、ますだ歯科です。

歯磨きをする際に歯磨き粉の代用として重曹を使用している方がいることをご存知でしょうか？そもそもなぜ重曹で歯磨きを行うのか？歯磨き粉の代用として重曹を使っている方は意外にも多数います。その目的は主に歯が白くなることを期待して使用しているかたが多いように思います。もちろん虫歯予防・歯周病予防で使用されている方もいますが、歯の黄ばみを除去するため使用している方が多い傾向にあります。

目次

重曹で歯が白くなる？

結論から言うと歯の表面の着色汚れは除去できても、歯その物を白くすることはできません。重曹には非常に高い研磨効果があります。そのため重曹で歯の表面を磨くことによって着色汚れを落とすことができます。しかし、着色汚れと同時に少なからず歯のエナメル質まで削ってしまうのです。

そもそも、歯その物を白くする成分である「過酸化水素」は薬事法で有資格者しか取り扱いが認められていないため、市販品として販売ができません。もちろん重曹には成分として含まれていないため、歯が白くなると言うよりかは着色汚れを取り除き、ご自身も元々もの歯の白さに近づけることができると言った効果は期待でいます。

※基本的に歯を理想的な白さに近づけたいなら歯医者で行う医療ホワイトニングしかありません。

着色汚れ除去以外で期待できること

重曹はアルカリ性のため、使用することで口腔内を中和させる効果があります。口内を中性に保つことで虫歯予防・歯周病予防・口臭の悪化を防ぐ効果が期待でします。

そもそもなぜ虫歯になるかと言うと、お口の中にいるミュータンス菌が糖を摂取し、酸を出すことで歯が溶けて虫歯になります。重曹はアルカリ性のため、酸に傾いたお口の中を中和させることによって虫歯予防につながります。また、口腔内の清潔に保つことができるため、歯周病や口臭と言った原因を取り除くこともできます。

※ただし、重曹は濃度が濃かったり、使用回数が多いと逆に口腔内がアルカリ性に傾き歯石が形成されやすい環境になってしますため注意が必要です。

重曹歯磨きを行う場合の注意点

上記（※）でも述べた通り、使用回数や濃度に注意すること、口腔内がアルカリ性に傾くことには注意が必要です。また、非常に研磨効果が高いため、ブラッシング時の力加減に注意が必要です。着色汚れを気にして必要以上に強く磨いてしまうと、その分歯のエナメル質を削ってしまいます。エナメル質が削れると逆に着色汚れが付着しやすくなったり、歯茎が傷ついたりと思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。

そもそも歯その物を白くすることを期待して重曹を使用している方は使用を中止しましょう。

実際重曹で歯を磨くのはOK？

使用用途によっては重曹で歯を磨くことは個人の自由ですが、当院としてはあまりおすすめできません。重曹は健康的な歯を削ってしまう可能性が高いため、着色汚れが気になるようであれば歯科医院にてプロのケアをおすすめします。また、虫歯、歯周病の予防と言った面から見てもわざわざ研磨効果の高い重曹を使う必要はなく、フッ素配合された歯磨き粉を使用した方が口腔トラブルの予防につながります。

どうしても重曹を使用したい方は、優しく磨くことを意識し、歯茎にブラシが当たらないよう注意しながら磨くと良いかもしれません。

ますだ歯科